お部屋探しのポイント 広さ・間取り2
2022/5/17 火曜日
こんにちは!
エーアイデザイン 豊岡です。
さて、今回は前回の続きです。
前回お話ししました、水回り(キッチン、浴室、洗面所、トイレなど)はできるだけまとまっていた方が良い。
というポイントの詳細についてお話しします。
主に水回りは、キッチン、浴室、洗面所、トイレ(場合によっては洗濯室やシャワー室など)を
指しますが、これらのレイアウトがどうなっているのか。というのが一つのポイントです。
これらは基本的にまとまっている住宅が多いのですが、レイアウト変更を考えるときには、
まとまっているだけではなく、いくつかのポイントがあります。
そのポイントとは
1、現在の床の高さはどうなっているのか?
・洗面所やトイレ、お風呂が他のお部屋や廊下の床よりも高くなっている。(古めの住宅などに多い)
・お風呂だけ高くなっている。(洗面所やトイレの後ろにカウンターがついていたりします。)
・水回りが他の所と同じ高さで全部フラット。
これは排水や給水、給湯といった配管が通っている場所を検討するために役に立ちます。
洗面所やトイレ、お風呂が一段高くなっている場合にはその床下に配管があるために上げてあることが
多いです。この場合、床の下のコンクリート下地(躯体と言います。建物の構造そのものです。)が
他のお部屋などと同じ高さで作ってあり、その上に配管が転がっているために起こります。
特に排水管は太さも太く、水が流れるための勾配も必要になるため、
配管を隠すためには床下のスペースが大きく必要になります。
このような場合には水回りは大きく移動できないと考えたほうが良いでしょう。
遠くに移動すると
・床を大きく上げなければならない。
・室内に配管のための段差ができる。
などの障害が発生します。
特に、トイレについては排水配管の太さが一番太いため(だいたい75mmというサイズの配管が使われます。
それ以外の配管は50mmや40mmなどです)制限が大きくなります。
次に、お風呂だけ高くなっている場合には、上記と同様に床のコンクリート下地の高さは同じが少し他よりも
低くなっていることが多く、図面にPS(パイプシャフト、パイプスペース)という表記の
デッドスペースが各所に点在していることが多いです。
こちらは排水管を壁の中で隠していることが多いのが特徴で、この場合にも水回りの大きな移動には
制限が出てきます。
また、このPSという部分は上下階の排水管が繋がっている部分になるため、
移動したり無くしたりすることはできません。
最後に、全部フラットな場合には床が2重床となっており、床下に配管をするだけのスペースが
確保されている場合が多いです。
この場合にはある程度の制限(排水の配管の方向や交際しない計画など)はありますが、
比較的自由にレイアウトすることができます。
水回りだけ床下が広いという場合もありますので、その点は少し注意が必要です。
最近のマンションなどは2重床が基本となっている場合が多いのですが、
築20年程度以上前のマンションなどは2重床になっていないケースも多いですね。
2、PS(パイプシャフト、パイプスペース)の位置はどうなっているのか?
上でも出てきましたが、お部屋の中には必ずといっていいほど
PS(パイプシャフトやパイプスペースと言われる、配管が通っている場所)
という部分があります。
販売図面でも書いてあることが多いのですが、建築時の竣工図面(だいたい管理人室に保管されています。)
を見るとわかりやすいかと思いますので、見てみましょう。内見した際に仲介さんや管理人さんに
お願いすれば見せてもらえると思います。
この部分は上でも書きましたが、移動したり無くしたりすることができません。
レイアウトを考えるときに、邪魔になってくることが多いです。
特に水回りに近いところに多いのですが、
・お風呂を大きくしたいのに、邪魔になる。
・洗面所を広くしたい、トイレを広くしたいのに邪魔になる。
・場所を移動したいのにPSが邪魔になってうまく移動できない。
などの障害になることが多々あります。
特にお部屋のはじのほうではなく、真ん中にポツンとあったり、いろいろな場所に別れて点在していたり
すると希望のレイアウト変更ができない!などの障害になりやすくなります。
PSは部屋のはじのほうにできるだけまとまってあると自由度が上がります。
うまくレイアウトできたり、逆にアクセント的にうまく使えれば問題ないのですが、
一つのポイントとして注意しましょう。
また、古い住宅だと、
「PSが部屋の中に一つもないよ。」
「共用廊下にあるだけだよ。」
という場合もあります。
これは、給水管や排水管が下の階の天井裏を通っていることがあり、排水や給水の必要な場所に
それぞれ下の階から出てきているというケースです。
この場合、水回りを移動するためには(移動しなくても場所が合わないと)床をあげなければならず
上記のいずれの場合よりも移動が難しいということもありますので、
築年数が古い場合には要注意です。
レイアウトの変更を考える時に、障害となる大きな要因の一つが給水管、排水管です。
これらがどうなっているかというのは、購入後の計画に大きく影響しますので、
事前にチェックするようにしましょう!
物件を契約する前に、仲介業者さんや管理組合などに依頼して
「給排水の状況が知りたいので、給排水設備図面を見せてください。」
とお願いすれば、大抵の物件では見せてもらうことができます。
図面を取り寄せた上で設計士さんや工事業者さんと事前に相談できると良いですね。
長くなりましたが、次回は2つ目
「住戸内の構造壁は少ない方が良い」
というポイントについてお話しします。
次回もまたお時間あるときに読んでみてくださいね。
ありがとうございました!!